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SCOP コラム:第三話 ライブ配信チャンネルの視聴時間とUUの関係

SCOP コラム:第三話 ライブ配信チャンネルの視聴時間とUUの関係

引き続き、SCOP コラムの第3話です。今回はライブ配信中に掲載されるバナー広告と、それが届くユーザー数についてです。

■ 背景

SCOPは個人の自己実現を加速するサービスです。ライブ配信で活動するクリエイター:ストリーマーにとって、自身のチャンネルに広告価値があるのかどうか?は死活問題です。

本文ではライブ配信中に掲載されるバナー広告に関して議論します。ライブ配信画面内で表示されるバナー広告は、プロesportsチーム所属選手から個人ストリーマーまで、国内外で幅広く活用される業界標準です。

バナー広告の話になりますと、しばしば:

「企業ブランドロゴをライブ配信で長時間掲示しても、同じ人に何度も見せるだけで、届いたユニークユーザー(= UU)は伸びないのでは?」

というネガティブな指摘が出ます。(これは、Web広告の「フリークエンシー(= 同一人物への接触回数)」に近い視点です。)

ただこの視点は、ライブ配信が視聴者の入退室が常に起きる「流動的なメディア」である点を無視しています。つまり、バナー広告は掲載時間が伸びるほど視聴者が入れ替わり、多くの人に見てもらえるのではないか?ということです。たとえそのチャンネルの同時視聴者数が同じに見えても、その日の到達したユーザー数(UU)はライブ配信中に増加している可能性があります。これはストリーマーの体感にも合致するところだと思います。

ライブ配信は視聴者が流動的なメディアであるという視点は、個人ストリーマーの広告価値に直結する話題です。この仮説を証明しようと、SCOPで調査を行いました。

■ 手法

今回はライブ配信チャンネル(= ストリーマーと同義)での視聴時間 [分]: Minutes Watched(= MW)と、視聴者したユニークユーザー数(= UU)の関係を見ます。

調査した対象は以下です:

  • 期間:2025-04-01 〜 2025-08-27
  • 対象:ライブ配信チャンネル 97名(Twitch)
  • 単位:日ごと
  • 観測点:各チャンネルの各日(チャンネル×日)の MW と UU
    • 5698 データ
  • 指標:日次MW と 日次UU

■ 結果

各観測点(チャンネル×日)について、MWをx軸に・UUをy軸にプロットしました。

※この散布図は「同じチャンネルの別日」の結果と「違うチャンネル」の結果を双方プロットしている点に注意

散布図では、MWが大きい観測点ほどUUも大きい傾向が見られました。その関係をまとめると、以下のように表現できます:

  • UU は MW に対して強い正の相関がある(相関係数 0.835)
  • 回帰直線(参考):UU ≒ 0.0666 × MW + 24
  • 相関関係であって因果関係ではないことに注意

■ 議論

上の結果から、ライブ配信チャンネルが視聴された時間(= MW)が大きい観測点ほど、視聴したUUも大きくなる傾向が観測されました。つまり、ライブ配信チャンネルでは視聴時間(= MW)が大きくても同じユーザーに見せているだけではないか?といった質問はある程度否定できることとなります。

これはライブ配信業界全体にとって嬉しい結論だと考えています。SCOPに限らず、事務所やesports チームは所属するチャンネルにブランド企業のロゴを掲載することがあるからです。広告に関しても、ライブ配信では同じユーザーに繰り返し広告を見せるだけだから意味がないといったネガティブな視点には反駁できます。

また、この結果はライブ配信というメディアは視聴者がある程度流動的であるということを示してもいます。ストリーマーが活動をされる際には意識されても良いでしょう。(例えば、その日のライブ配信で一度喋った話題でも、その後もう一度喋る意義はある等。)

そしてこの結果を受けて、そのチャンネルのMWが分かっていれば、視聴するUUをある程度予想できるようになりました。該当チャンネルのMWは、平均同時視聴者数(= aveCCU)と配信時間(= HB)が分かっていれば推定できるため(MW = aveCCU * HB)、ブランド企業がインフルエンサーキャンペーンを想定しているときにUUを予想できます。

実際にインフルエンサーキャンペーンの現場では、結局「ライブ配信はインプレッションが重複しているだけなのではないか?実際に届くユーザー数は小さいのではないか?」という批判が行われることがありますが、今回の結果を用いればリーチできるおおよそのUUが算出できます。

今回の結果はストリーマーが今まで直観的に理解しており、且つストリーマーにとって有利な内容だったにも拘らず、あまり証明されて来なかったと考えています。今後ライブ配信・広告・ビジネスの現場で有効活用されることを望みます。

■ SCOPコラムとは

今回からのコラムはSCOP運営から情報発信する一環です。SCOPがどのような理念の上にあるのか、それを裏付ける証拠は何なのか等を発信したいと思い、今回から筆を執ります。特に世の中に在る問題を解決し、多くのライブ配信クリエイター:つまりストリーマーを助けるものを届けたいと考えています。


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